平屋は、階段がないため車いすでの移動がスムーズで、バリアフリー住宅として人気が高まっています。
しかし、ただ平屋を建てればいいというわけではありません。
車いすでの生活を考慮した、安全で快適な間取り設計をする必要があります。
この記事では、車いすに対応した平屋のバリアフリー住宅の間取り設計のポイントをご紹介します。

□平屋バリアフリー間取りの選び方

車いすでの生活を考慮した平屋のバリアフリー住宅は、単に段差をなくすだけでなく、車いすでの移動や生活をスムーズに行えるよう、さまざまな工夫が必要です。

1: 玄関

玄関は、家への第一歩であり、車いす利用者にとって重要な場所です。
まず、車いすの回転スペースを確保しましょう。
玄関ドアは、車いすでも開け閉めしやすい引き戸にしましょう。
段差をなくす、またはスロープを設置することも大切です。

2: 廊下

廊下は、部屋と部屋を繋ぐ重要な空間です。
車いすの幅よりも広く、ゆとりを持たせましょう。
廊下は直線にする、または緩やかなカーブにしましょう。
壁際に手すりを設置し、照明は、車いすからでも見やすい位置に設置しましょう。

3: 浴室

浴室は、車いす利用者にとって安全性が特に重要な場所です。
車いすでも入りやすいように、浴室の入り口を広くしましょう。
浴槽は、段差のないタイプにし、手すりや滑り止めマットなどを設置しましょう。
水温調節がしやすいように、シャワーヘッドを固定式にすることも大切です。

4: トイレ

トイレも、車いす利用者にとって安全性が求められる場所です。
車いすでも入りやすいように、トイレの入り口を広くしましょう。
手すりや、便座の高さ調整機能などを設置しましょう。

5: 寝室

寝室は、休息と睡眠を確保するための大切な空間です。
スペースを広めに確保し、ベッドサイドに、コンセントや照明を設置すると便利です。

6: キッチン

キッチンは、料理や食事をする場所です。
カウンターの高さを調整できるようにし、シンクやコンロの位置を、車いすからアクセスしやすい位置にしましょう。
収納スペースは、車いすからでも取り出しやすい位置に配置しましょう。

□車いす対応の平屋バリアフリー間取り設計の注意点

車いす対応の平屋バリアフリー間取りを設計する際には、以下の点に注意する必要があります。

1: 車いす利用者の意見を聞く

間取り設計をする前に、車いす利用者の意見を聞くことが重要です。
どんな車いすを使っているのか、どんな動きがしやすいのか、どんな場所に困りを感じているのか、など、具体的な情報を聞き取ることで、より最適な間取り設計をすることができます。

2: 段差をなくす工夫

平屋でも、床の素材や建材の厚みによって、わずかな段差が発生することがあります。
車いすでの移動をスムーズに行うためには、これらの段差を可能な限りなくす工夫が必要です。
また、玄関や浴室など、どうしても段差ができてしまう箇所には、スロープを設置するなど、車いす利用者が安全に移動できるよう配慮しましょう。

3: 火災のリスクを低減する対策

車いす利用者は、火災発生時に避難が困難になる可能性があります。
そのため、火災発生時の安全対策をしっかりと行う必要があります。

・ 煙感知器や熱感知器を設置する
・ 自動火災報知機を設置する
・ 避難経路を確保する
・ 非常口の設置場所を分かりやすく表示する

4: 照明の工夫

車いす利用者は、照明の明るさや位置によって、視界が大きく変化します。
そのため、車いすからでも見やすいように、適切な照明計画が必要です。

・ 照明は、車いすからでも見やすい位置に設置する
・ 照明器具は、車いすにぶつかりにくい場所に設置する
・ 照明の明るさは、車いす利用者の視力に合わせて調整する

□まとめ

車いす対応の平屋バリアフリー間取りは、車いす利用者の生活をより快適で安全なものにするために、さまざまな工夫が必要です。
車いす利用者にとって、家は安心できる生活の基盤です。
快適で安全な住まいを手に入れることで、車いす利用者は、より自立した生活を送ることができるようになります。
また、車いす生活になる可能性を考慮して、事前にバリアフリー住宅を検討しておくことは、将来の安心につながります。
当社は、 多様なお客様のご要望をすべてしっかりと受け止めることから始め、お客様とじっくりと話し合うことを大事にしています。
是非お気軽にお問い合わせください。